Hibiscus manihotは毎年開花する高さ1~2メートルの多年生植物で、温帯を中心に分布する。排水性の良いさまざまな種類の土壌と、日射を好む。花の色は白から淡黄色。開花期は8月から10月。
月経促進と鎮痛の薬効があると言われる。花と葉は食用になる。
根に含まれる粘液はD-ガラクツロン酸とL-ラムノースの共重合体の多糖である。この粘着物質をパルプに加えて粘性をつけ、タンク内での繊維の沈着を遅らせる。また、この粘液により、長い繊維を均一に分散させることができる。溶液は不安定で、熱、長時間の空気への露出、機械的振動により粘性が低下する。このため、製紙作業中に、粘性の低下に合わせ、徐々に粘液を加えてゆく。
19世紀末に東アジア全域で、他の植物に代わり、主にHibiscus manihotの粘液が使われるようになったようだ。